【授業改善】小学校体育 ボール運動領域 授業例

しろ

こんにちは,しろです

今日は,ボール運動領域について記事にしようと思います。

私の体育授業についての軸はこの記事に書いてありますので,

一緒に読んでいただけると,

授業を考える際にも,すっきりと考えられるかと思います。

【運動の本質】小学校体育の授業づくりのコツ

 

この記事は

日本体育学会の岡野昇先生

東京大学名誉教授の佐藤学先生の本をもとに

私が行った実践を書いています。



みなさんの授業準備の時間が1分でも短くなりますように!

はじめに

ボール運動系の領域は以下のようになっています。

 

ボール運動の元をたどると・・・

小学校学習指導要領 解説 体育編

第1学年及び第2学年

E ゲーム (1)知識及び技能

(1) 次の運動遊びの楽しさに触れ,その行い方を知るとともに,易しい ゲームをすること。

ア ボールゲームでは,簡単なボール操作と攻めや守りの動きによって,易しいゲームをすること。

イ 鬼遊びでは,一定の区域で,逃げる,追いかける,陣地を取り合うなどをすること。

高学年で行う,サッカーやバレーなどのボール運動ももとをたどると,

簡単なゲーム・鬼遊び
であることがわかります。

一見全然違うスポーツのように見えますが,

どのボール運動も根底にある運動は同じです!

ボール運動の
苦手な子や嫌いな子を減らす

高学年のスポーツになると,技術差が大きくなってしまい,

運動が苦手→嫌いな子
つくってしまいがちです。

そのため,技術差が出ないような授業の工夫をおこなっています。

技術差の出やすい部分をなるべく省いて授業を行ないます。

バレーの場合,レシーブやトスを使わず,キャッチを主でゲームを進めます。

 

 

ネット型

小学校体育 バレーボール

運動の本質

 

ボールをコート内に落とす
ボールをコート内に落とさせない

バレーボールの本質をこのように捉えます。

本質については

【運動の本質】小学校体育の授業づくりのコツ

読んでいただけると理解していただけるかと思います。

この 落とす ー 落とさせない

これを楽しめるように授業を考えます。

私は,小学生の体育のバレーに
レシーブや,トス,スパイクの技術は
必要ないのではないかと考えています。

レシーブやトスはなしで,キャッチでバレーを行うようにします。

相手がいないところを狙って投げて,
相手コートの中に
ボールを落とす

 

自分のコートに穴がないようにし,
ボールを
落とさせない

 

このバレーの面白さを味わうことが最優先です。

子どものレベルを見ながら

スパイクあり

レシーブあり

のように崩していくこともあります。

しかし,ここでも技術の差によって

バレーを楽しめない子どもをつくらないことを心がけています。

 

 

バレーボール 単元例 高学年

 

小学校体育 バドミントン

バドミントンもバレーとほぼ同じと言っても良いと思います。

運動の本質

 

シャトルをコート内に落とす
落とさせない

バドミントンの本質もこれです。

本質については

【運動の本質】小学校体育の授業づくりのコツ

読んでいただけると理解していただけるかと思います。

よって

落とす ー 落とさせない

これを楽しめるように授業を考えます。

 

ただ,バドミントンはラケットを使うというところにバレーとの違いを生み出しています。

ラケットを使う以上,技術的な差が出てしまうことは仕方がないと考えます。

私がバドミントンの授業を行った時は,

面が大きいものや,
面と持ち手の距離が近いものなど

子どもが自分に合ったラケットを選べるように工夫しました。


バドミントン 単元例 高学年

ゴール型

ゴール型の運動の本質のベースは

運動の本質

 

スペースの奪い合い

です。

 

ただ,奪い合うスペースの
攻防の激しい場所がスポーツによって
異なると思います。

それを以下に書きました。

小学校体育 サッカー

運動の本質

 

スペースの奪い合い (コート中盤)

サッカーの本質はこのように考えています。

サッカーの試合を見ていても,ボールは多くの時間コートの中盤で回されていることが多いです。

ただ,足でボールを扱うという点で,サッカーは技術の差が生まれてしまいます。

よって最初は足ではなく,
手でボールを運ばせ(ドリブルは禁止)

スペースの奪い合いをすることを子どもが楽しめるように単元を設定しています。

サッカー 単元例 高学年

 

小学校体育 バスケットボール

運動の本質

 

スペースの奪い合い (リング下)

バスケットボールの試合も見てみると,スリーポイントライン付近から守備が厚くなり,

いかにリング下に
入っていくか ー 入らせないか

という攻防が目立ちます。(速攻ももちろんありますが・・・)

ということで,リング下でのスペースの奪い合いを子どもたちにも味合わせ,

楽しませたいわけです。

よって,リング下の攻防を多く体験できるようにハーフコートで行います。

バスケットボール 単元例 高学年

また,ドリブルを可とすると,トラベリングやダブルドリブルなど

ルールが複雑化するので,ドリブルは禁止し,動いていいのは一歩までとして実践しました。

 

小学校体育 ハンドボール

運動の本質

 

スペースの奪い合い (ゴール前の半円回り)

バスケットボール同様に,

ハンドボールの試合を見てみると

ゴールエリアラインでの攻防が続きますね。

つまり,ゴールエリアライン付近でのスペースの奪い合いが本質であるスポーツだと言えます。

 

よって,バスケットボール同様に
ハーフコートで単元を組みます。

ハンドボール 単元例 高学年

得点の方法は
ゴールは使わず,台の上にコーンをおき,そのコーンに当てたら得点とします。

これは,遠くからシュートを打っても得点できないようにするためです。
また,キーパーを配置しなくていいようにするためです。

 

小学校体育 アルティメット

運動の本質

 

スペースの奪い合い (コート中盤)

アルティメットもコート中盤のスペースの奪い合いが面白いのかと思います。

まだそこまでメジャーではないスポーツですが,子どもたちに動画を見せてから授業に入りました。

ソフトフリスビーを使って活動します。

 


 

ルール

・フリスビー保有者は一歩しか歩けない。(ピポット)

・フリスビーがラインアウト,落下,相手に取られたら攻守が交代。

・10秒以内にフリスビーを離す。

・ゴールエリアでキャッチで得点

 

フリスビーの扱いについては,やはり技術差が生じるなと思いました。

3限ほどである程度の子が慣れ,上手く扱えるようになっていました。

ここでも,フリスビーを投げる練習というのは行っていません。

アルティメット 単元例 高学年

ベースボール型

小学校体育 ベースボール(野球)

運動の本質

 

塁を奪うー奪わせない

野球でしていることは,小学校低学年の鬼ごっこがもとになっていると考えます。

塁間での競争ですよね。

塁が安全地帯(スペース)であり,

守備の選手は鬼ごっこの鬼,ランナーは鬼ごっこでの逃げる人たちです。

相手よりも先に,塁というスペースを奪えるかが鍵になります。

塁を奪うー奪わせない

これを本質とすると,バットで打つことやグローブで取ることは

運動の本質ではありません。

よって,ボールを大きくし,道具の操作によって技能の差が出ないように授業を行います。


ベースボール 単元例 高学年

 

おわりに

体育の授業はこの本質さえ外さなければ,子どもが楽しく活動できるのかと思います。

コートの大きさを変えたり,人数を変えたり,ボースを変えたりして単元を組むといいかと思います。

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みなさんの授業準備の時間が少しでも短くなりますように。


 

 

 

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